車でお出かけする機会が増えるこの時期、子どもの車酔いを心配している方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、車酔いの原因と予防方法、さらに、それでも車酔いしてしまった場合の対処方法についてご紹介します。
どうして車酔いになってしまうの?
車酔いには、耳の鼓膜の内側である「内耳」にある「三半規管」が大きく関係しています。
三半規管は、「身体の動きをとらえる器官」。身体の回転や揺れなどの動きを俊敏にキャッチし、平衡感覚を保つ役割を果たしています。そのため、車に乗って長時間不規則な揺れを感じていると、三半規管は刺激を受け続けることになり、やがて平衡感覚に異常が生じる事態に。また、走行中に外を眺めていると、景色が速い速度で移り変わっていくため、視覚情報が混乱します。
これらの要因が重なることで、脳が身体をコントロールできなくなり、吐き気や頭痛、冷や汗などといった車酔いの症状があらわれるのです。
三半規管が発達段階にある子どもは、車酔いになりやすい
車酔いは、小学生~中学生くらいの子どもが最もなりやすいといわれています。その理由は、人間の平衡感覚が発達し始めるのがこのくらいの年頃だから。また、大人でも三半規管が弱い人は車酔いになりやすい傾向があります。特に中高年になると、三半規管の機能が低下してくるため、車酔いになる人が多いようです。
車酔いを防ぐ方法
車酔いを防ぐためには、車に乗る前に以下のことに気をつけましょう。
・十分に睡眠を取る
お出かけの前日はなるべく早く寝て、睡眠不足にならないように気をつけましょう。
・空腹状態や満腹状態で車に乗らない
乗車前に食事をする場合は、消化のよいものを。胃腸の調子を整えてから車に乗りましょう。なお、車酔いを防ぐおやつとしては、梅干しや飴、ガムなどがあげられます。こういったものを準備しておくと安心です。
・揺れの少ない場所に座る
タイヤの上の座席は揺れやすいので、避ける方が望ましいといえます。そのため、乗車前には酔いやすい人とそうでない人がそれぞれ座る席を考慮しましょう。
・スマホの操作やゲーム、読書はやめる
下を向いて細かい文字や小さな画面に集中していると車酔いしやすくなるため、乗車中のスマホやゲーム、読書はやめましょう。
・ヘッドレストを利用する
車酔いを防ぐには、頭がなるべくグラグラと揺れないようにするのが大事。ヘッドレストを利用して頭をできるだけ固定しましょう。
・車内の匂いに気をつける
車に乗るときには、匂いがきつい食べ物を持ち込んだり、香水やヘアスプレー、車の芳香剤など匂いがきついものを使ったりしないようにしましょう。
・サングラスやアイマスクをする
車酔いの原因のひとつが、視覚情報の混乱。サングラスをして色や光の情報をぼやかすことで、視覚への刺激を和らげましょう。アイマスクをするというのも対策の一つです。
・気分を紛らわせる
「車酔いするかも」という不安は、かえって車酔いを引き起こしてしまいます。遠くの景色を眺めたり、おしゃべりをしたりして、車酔いのことを考えないようにしましょう。
・乗車前に酔い止め薬を服用する
市販の酔い止め薬を乗車の30分ほど前に飲んでおきましょう。薬を飲んでおけば、気持ちの面でも安心できます。
それでも酔ってしまったら
乗車前に対策をしても車酔いしてしまった場合には、慌てずに以下の対処を。
・可能であれば車から降りて気分転換をする
・窓を開けて車内に新鮮な空気を入れる
・シートを倒して横になるなど、楽な姿勢をとる
・衣服のベルトやボタンを外し、身体の締め付けを緩める
車酔いは防げる!リラックスして楽しいドライブを
いかがでしたか。
車酔いは、事前に予防策を講じることで軽減できます。車酔い対策をしっかりと行ない、楽しく快適なドライブにしましょう。
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