なってからでは遅いから……覚えておきたいバッテリー上がりの対処方法

路上での車トラブルで多いのが、バッテリー上がり。みなさんの中にも経験のある方がいるのではないでしょうか。バッテリー上がりの原因は、駐車時のヘッドライトや室内ライトの消し忘れといったうっかりミスや、長期間の車の放置、エアコンの過剰使用、車の整備不良など様々。そのため、どんなに気をつけていてもバッテリー上がりを完璧に防ぐのは難しいものです。そこで今回は、いざというときに困らないよう、バッテリーが上がってしまった際の対処方法をご紹介します。

「あれ、エンジンが掛からない……!?」 まずは原因を探りましょう

キーを入れてもエンジンが掛からない……そんなときは、その原因がどこにあるのかを探してみましょう。このような場合、バッテリー上がりだけでなく、ガス欠やエンジン系のトラブル、燃料噴射システム系のトラブルなど、様々な原因が考えられます。

まずは、燃料計を見てガソリン残量をチェック。残量が十分にあるのにエンジンが掛からないのであれば、制御システム系のトラブルの可能性が。この場合は自分で解決するのが難しいので、ロードサービスに依頼を。

キーを入れてもセルモーターが全く回らないという場合には、バッテリー上がりが考えられます。メーターパネル内の警告灯が点かない、または点滅している、または光り方が弱いのであれば、バッテリー上がりの可能性が濃厚です。

バッテリー上がりの対処法:他の車から電気を分けてもらいましょう

バッテリーが上がった時の応急処置として最も有効な対処法は、他の車から電気を分けてもらうという方法(ジャンピングスタート)です。この際に必要となるのが、ブースターケーブルと呼ばれる2本の専用コード。万一に備えてトランクに常備しておくようにしましょう。

・ジャンピングスタートの行い方

1.ケーブルに問題がないかをチェック。ケーブルの断線やバッテリー端子を挟むクリップ部分に損傷がないかを確認します。

2.バッテリーが上がった車の近くに救援車を停め、ボンネットを開け、エンジンを停止。そして、ブースターケーブルをつなぎます。ケーブルをつなぐ順番は、まずバッテリーが上がった車のバッテリーの+端子に赤いほうのケーブルを、次にその反対側を救援車のバッテリーの+端子に接続。その後、救援車の-端子に黒いケーブルをつなげ、最後に、そのケーブルの反対側をバッテリーが上がった車の-端子ではなくエンジンの金属部分に接続してください。

3.接続確認後、この状態で救援車のエンジンを始動し、アクセルを踏み、エンジンの回転数を高くします。

4.ある程度バッテリーへのチャージができたら、バッテリーが上がっている車のエンジンを掛けます。

5.エンジン始動後、つないだ時の逆の順番でケーブルを取り外します。

 

1回でエンジンが掛からない場合は、さらに10分ほどチャージを行ってから再度試みましょう。なお、救援車のバッテリーはトラブル車と同じ電圧でなければなりません。まわりに救援車がいないという場合には、ロードサービスに依頼してください。

このように、ジャンピングスタートやロードサービスの利用により、バッテリー上がりを解消できます。とはいえ、先述したようにバッテリー上がりの原因は様々。バッテリー自体が故障していたり、寿命を迎えていたりする場合もあります。そのような場合、一時的に走行を再開できても、エンジンを停めると再始動できなくなる可能性が。心配な方は、カーディーラーや専門店で一度点検してもらうことをおすすめします。

バッテリー上がりを事前に防ぐためのポイント

バッテリー上がりを事前に防ぐためには、停止時にヘッドライトや室内ライトを消すことを徹底する、エアコンの使いすぎに注意する、定期点検でバッテリー部分の不具合・故障を見逃さないといったことがポイントとなります。

これからの季節、連休を利用して車で遠出する方もきっと多いでしょう。せっかくのお出かけの際にバッテリートラブルで困らないよう、万が一の対処法を覚えておくとともに事前の対策も万全にしておきたいものです。