ガラス系コーティングは硬い被膜でキズがつきにくくなるため、耐久性や防汚性能の高さに注目が集まっています。しかし、コーティング剤の乾燥時間まで把握している方は少ないのではないでしようか。今回はガラス系コーティングと他のコーティングとの乾燥時間の違いなどをみていきます。
ガラス系コーティングと他のコーティングとの乾燥時間の違い
ここでは、コーティングごとの乾燥時間の違いをみていきましょう。
①ガラス系コーティング
一液性のものは空気に触れた瞬間から、多液性のものは複数の液を混合した時から化学反応が起こり、硬化がスタートします。表面が硬化するまでには、種類にもよりますが、12時間程度の時間が必要です。完全硬化には、表面硬化後からさらに1週間~1カ月程度の時間がかかります。
時間がかかるものの、洗車が簡単になるだけでなく、ボディのツヤや輝きを維持したい場合に効果的です。
②ワックス、ポリマーコーティング
主成分は天然もしくは化合物質のロウやシリコーンなどの樹脂です。車のボディに塗って乾燥させることで車体を覆う被膜になります。多くの製品は30分~1時間ほどで乾燥して硬化が完了するものの、耐久性が低いため、走行を繰り返すことでの抵抗や雨などの気象環境、洗車を繰り返し実施することなどで効果が弱まっていくことは知っておきましょう。
表面硬化と完全硬化とは
表面硬化と完全硬化についてみていきます。それぞれの違いと対処方法を把握しておきましょう。
①表面硬化
外と接する表面だけが硬化している状態です。ガラス系コーティングの被膜の内部すべてまで完全に硬化している状態ではありません。表面硬化の完了後は車の走行が可能で、万が一雨などで車が濡れた場合であっても、丁寧に拭き取れば問題ありません。また、汚れが付いた後に水洗いなどの洗車をすることも可能です。
②完全硬化
完全硬化後であれば、種類にもよりますが洗車機を使った洗車を行うことも可能です。プロにガラス系コーティングを依頼した際に、ショップによって数週間ほど車を預けて施工~完全硬化を済ませる場合もあります。プロに施工を依頼する場合は、施工日数の確認を行いましょう。
コーティング施工後に乾燥させる際の注意点
ここからは、ガラス系コーティング施工後に乾燥させる際の注意点をみていきましょう。
①表面硬化
ほとんどのプロショップでは、ガラス系コーティングの施工後、表面硬化まで、車を預かり保管しておくということが一般的ですが、念のため確認するようにしましょう。尚、表面硬化が完了していない状態では、車を濡らさない・カバーを使用しない・運転を控えるなどが主な注意点です。表面硬化が完了するまで車を濡らさないことが重要です。洗車も控えましょう。
水分は、屋根つきの駐車場があれば気にする必要はありません。しかし、駐車場に屋根がない場合は、立体駐車場や屋根のあるコインパーキングに駐車することも有効な方法です。
完全硬化前にカバーを利用した場合には、摩擦で被膜が剥がれる可能性がある点も把握しておきましょう。また、表面硬化中に車を運転した場合、砂やホコリがコーティング被膜に絡んでしまい性能が低下したり、小石などを跳ね上げたりしてしまうため、コーティングが剥げる原因になることもあります。
②完全硬化
車に水がついたまま長時間放置した場合、水アカの原因となります。そのため、車についた水滴をクロスで拭き取りましょう。洗車は可能であるものの、洗車機ではコーティングが剥がれる可能性があるため、手洗い洗車を推奨します。
また、完全硬化が完了するまで、カーシャンプーの使用もできるだけ控えるようにしましょう。カーシャンプーに含まれる界面活性剤などの成分はコーティングに悪影響を与える可能性があるため、硬化完了までは水洗いでの手入れを実施しましょう。
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