雨天時に気をつけたいトラブルの1つにハイドロプレーニング現象があります。しかし、人によってはハイドロプレーニング現象がどのようなものなのか把握できていないこともあるでしょう。今回はハイドロプレーニング現象の内容や原因、対策方法について詳しくみていきます。
ハイドロプレーニングはどのような現象
ハイドロプレーニング現象は濡れた路面を走行した際に、タイヤと路面の間に水膜ができ、浮いた状態になることでハンドルやブレーキのコントロールが効かなくなる現象です。コントロールが効かない状態で、慌てて急ハンドルや急ブレーキを行った場合、車がスピンしてしまいます。
仮に発生した場合はそのまま走行しつつ、徐々に減速することが大切です。
ハイドロプレーニング現象の原因
ハイドロプレーニング現象が発生する原因をみていきましょう。
①水たまりを走行
タイヤには接地面に溝が刻まれています。この溝には、水たまりを走行時に排水する機能があります。しかし、水たまりが深い場合などは、タイヤの排水能力を超えるため、発生リスクが高まる点に注意しましょう。
②スピード
ハイドロプレーニング現象が発生しやすくなる速度は、サマータイヤでは時速80km、スノータイヤでは時速60kmと言われています。一般道路よりも減速することが少なく、走行速度の出ている高速道路での発生率が比較的高いといえます。しかし、低速で走行している場合でも、水たまりの深さや路面の傾斜によって発生する可能性がある点は把握しておきましょう。
③タイヤ
タイヤの溝の摩耗や空気圧不足が原因でハイドロプレーニング現象が発生する場合があります。例えば、溝が摩耗した場合、排水性能が悪化します。排水性能が悪くなった場合、タイヤが滑りやすくなる点に注意が必要です。また、タイヤの空気圧が不足している場合、排水機能が悪くなるため、発生しやすくなります。
ハイドロプレーニング現象の対策
ハイドロプレーニング現象の対策についてみていきましょう。
①道路の状態を把握しながらの運転
雨が降っている場合、水たまり・傾斜やへこみがある状態の悪い路面では、速度を落として走行することが対策につながります。そのため、状況を判断しつつ、慎重な運転を心がけることが大切です。
例えば、路面に水が溜まっている箇所を見かけた場合、現在の速度よりも減速するだけでも発生リスクを下げられます。
②タイヤの状態を把握する
タイヤの空気圧を減らさないよう、日ごろから定期的に点検することでハイドロプレーニング現象の対策が可能です。タイヤの空気圧が不足していた場合、燃費の悪化・摩耗を加速させるなどの問題が発生します。そのため、常に適正な状態が保てるようにタイヤは定期的なメンテナンスを実施しましょう。
また、劣化の進行具合もチェックすることも大切です。タイヤの溝は明るい場所で目視することで、すり減っているかよく確認できるでしょう。状態が悪化している場合は、ハイドロプレーニング現象が起こりやすくなるため、新品のタイヤへの交換をおすすめします。
新品のタイヤを選ぶ際は、排水性の高いタイヤを選びましょう。
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