ガラス系コーティングとポリマー系コーティングのそれぞれの特長や違いは?

車の美観を保つ手段のひとつとして、プロによるカーコーティングがあります。しかし、具体的な効果や種類などの細かい点をよく把握できていない方もいるのではないでしょうか。そこで、今回は性能が高いとされるガラス系コーティングと費用が比較的安くすむポリマー系コーティングの違いについてご紹介します。

ガラス系コーティングの特長や注意点

ここでは、ガラス系コーティングの特長や注意点についてみていきます。

1.ガラス系コーティングの特長
ガラス系コーティングは、ガラスの組成に似た、非常に硬い被膜が形成される品質の高いコーティングです。高い耐久性や耐候性、防汚性があるため、車体にキズがつきにくくなります。
被膜は反応硬化型であるため劣化しにくく、塗装面の輝きを長期間維持することが可能です。また、塗装面もガラス系コーティングに覆われることから、汚れが付着したとしても平坦な被膜の上につくため摩擦抵抗が少なく、洗車した際に汚れが落としやすくなります。

2.注意点
プロによる施工が必要となりますが、プロであっても施工が難しく施工後の乾燥も必要です。下地処理やコーティング被膜の硬化時間も入れると、数日間車を預ける必要があります。また、施工するには専門技術が必須であるため、施工費用が高額となります。費用が高くなる点も把握しておきましょう。

ポリマー系コーティングの特長や注意点

ガラス系コーティングとポリマー系コーティングのそれぞれの特長や違いは?

ポリマー系コーティングの特長や注意点をみていきます。

1.特長
ポリマー系コーティングはシリコーンやフッ素などの成分を含んだ樹脂系のコーティングです。塗装面の細かいキズを埋められる点が特長だといえます。近年ではガソリンスタンドや量販店など施工してくれる業者も多く、施工は短時間で済みます。また、施工そのものは低予算で行うことができます。

2.注意点
ガラス系コーティングに比べると被膜が柔らかく耐久性にも劣るため、研磨剤入りのシャンプーなどを使用すると被膜が剥がれることがある点に注意しましょう。また、耐候性や耐UV性などもあまり強くないため、被膜は紫外線や排気ガスの影響で劣化します。加えて、耐熱性も低いため、炎天下での駐車でコーティングが柔らかくなり、性能が著しく劣化してしまうことがあります。比較的コーティングの持続期間が短いことも把握しておきましょう。

それぞれの特長を把握して、自分に合ったコーティング施工を

それぞれの特長を把握して、自分に合ったコーティング施工を

ガラス系コーティング・ポリマー系コーティングはどちらを選ぶかによって特長が大きく異なります。

ポリマー系コーティングは、業者に依頼した場合でも数千円~数万円程度の費用で済むため、1回あたりの施工費用の負担は高くありません。ただし、被膜の劣化が早いため、定期的な再施工が必要となることを把握しておきましょう。

ガラス系コーティングは、施工時のコストはポリマー系コーティングと比べると高額となるものの、一度施工すると効果が長期間持続します。汚れやキズが付きにくくなるが特長で、汚れが付いたとしても水洗いで簡単に落とせるため、メンテナンスの手間が軽減されます。プロによる施工が必要なため、初期コストがかかりますが、その分ランニングコストは抑えることができるでしょう。

ガラス系コーティングとポリマー系コーティングのどちらを選ぶかは、それぞれの特長を把握したうえで、自分に合ったものを選択してください。