冬になると道路に凍結防止剤や融雪剤が撒かれますが、その中に金属を腐食させる成分が含まれています。雪や雨などの水分と混ざり合うことで、車にサビや腐食が発生する塩害が起こります。どのようにして塩害を防げばよいのでしょうか。今回は塩害と塩害によるサビ対策についてご紹介します。
冬に発生する塩害とは
冬に発生する塩害の原因について解説します。
1.凍結防止剤や融雪剤が冬の塩害の主な原因
凍結防止剤や融雪剤には、塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどの金属を腐食させる成分が含まれています。これらが雪や雨などの水分と混ざり合うことで、走行中に足回りやボディに付着し、サビを引き起こします。そのため、冬の道路ではそれらの成分によって、車にサビが発生することを把握しておく必要があるといえるでしょう。
2.塩害への対策は必須
塩害が起こると下回りを始めとする鉄部分のサビが進行します。仮に、そのまま放置した場合には、内側からのサビの侵食、車の部品や塗装面の劣化につながります。サビが進行すると車に穴が空くこともあるため、放置は厳禁です。
塩害によるサビへの対策
塩害によるサビへの対策は以下の通りです。
1.こまめに洗車を行う
こまめに洗車を行うことで、融雪剤の成分が落ちるため、サビが発生しづらくなります。少なくとも月に1~2回程度はコイン洗車場などで下回りを中心に洗いましょう。
また、自分で洗いにくい場合は、洗車機で下部洗浄のオプションをつけることをおすすめします。冬は洗車の目的として、融雪剤の成分を落とすために行うことを念頭におきましょう。
2.塩害から保護する塗料を塗る
車の下回り部分は鉄の部分がむき出しになっているため、アンダーコートと呼ばれる保護塗料を塗布することで、サビが発生しにくくなります。完全にサビを防ぐことはできないものの、洗車と併用することで効果を高め、サビ予防につなげることが可能です。
3.ぶつけたり・こすったキズは直す
車をぶつけたり・こすったりした箇所は、塗装が剥がれ、鉄の部分がむき出しになっているため、サビやすくなっています。鉄は空気や水によってサビが発生するため、放置した場合には、時間と共に悪化していきます。塩害による影響を防ぐためにも早めに直しておきましょう。
自分で行える塩害対策は限られる
洗車や軽いキズの補修であれば、自分で行うことが可能です。しかし、車両の下回りの本格的な洗浄では、マフラー周辺など入り組んでいる箇所を洗い流す必要があるため、自分で行うのは困難です。
また、サビ防止剤を塗布する場合、車両を持ち上げるリフトなどが必要となり、一般的な家庭では作業を行うことができません。加えて、使用する塗布剤は人体に有害なものが多く、施工には専門的な知識や技術が必要です。塩害対策はDIYで行うのではなく、専門業者に依頼することをおすすめします。
塩害による車のサビは塗装面の劣化を招き、見た目を悪くするだけでなく、部品も劣化させるなどトラブルの原因になります。車の美観を保つためにも、塩害対策はプロに依頼しましょう。
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