ガラス系コーティング施工の下地処理工程における脱脂とは?

プロが施工するガラス系コーティングの工程の中に、脱脂という作業があります。脱脂はガラス系コーティングの施工後の仕上がりに影響してくる重要な作業です。今回は、脱脂が必要とされる理由や脱脂の作業内容などについて解説していきます。

脱脂が必要な理由とは

まずは、脱脂が必要な理由について解説していきます。脱脂が必要な理由は以下の通りです。

1.脱脂を行わないと施工後にムラになる

コーティングしたばかりでも、車体にムラが発生することがあります。これは、塗装面に残っている油脂とコーティング剤の成分によって発生する化学反応です。見た目に影響は出ないものの、コーティングの硬化が進むことでくもり始め、次第に塗装の色合いにムラが出ます。車体の景観が損なわれるため、見た目を重視する方にとって脱脂は重要な作業です。

2.コーティングを均一に行えない

油脂などの余計な成分が車に付着している場合、その上にコーティング被膜が上乗せされることになります。そのため、丁寧にコーティングを施工してもムラが発生します。ムラがあり、均一にコーティングが行えない場合はコーティングの効果が薄れて剥離しやすくなり、美観や機能を保ちにくくなります。

3.ガラス系コーティングの性能が落ちてしまう

脱脂がしっかりと行われていない場合、コーティング膜が剥がれやすくなり、車のツヤや撥水効果に悪影響を与えるなど、コーティングの性能が著しく低下します。脱脂をすることで、完璧な下地の状態になり、ガラス系コーティング施工時に硬い被膜が形成され、ガラス系コーティング本来の性能が発揮されます。ガラス系コーティングの性能を低下させないためには、下地処理の中の脱脂は欠かせない工程だといえるでしょう。

脱脂のタイミングと作業内容とは?

脱脂のタイミングですが、コーティング塗布直前のタイミング、つまりは下地処理の最終工程、バフ掛けでの研磨作業終了後に実施します。コンパウンドの研磨成分や各工程における手肌が触れることでの脂分などがついている状況に対し、下地処理の最終工程として脱脂を行うことで、コーティング塗布前に塗装面を油分やホコリなどが残っていない状態にします。

また、脱脂は主に、以下の2つの方法にて実施します。

1.カーシャンプーで洗車する

撥水成分などを含有していないカーシャンプーで洗車することで、脱脂を行うことができます。

2.脱脂剤を使う

ターペンなどの脱脂剤をクロスに適量含ませ、塗装面の表面をムラなく拭き上げる方法です。こちらの方が化学的に油分を除去していきますので、よりきっちりと脱脂できる方法です。

脱脂は難易度の高い作業。ガラス系コーティングの施工は信頼のおけるプロショップへ

脱脂をはじめとする下地処理やコーティングの塗布作業など、ガラス系コーティングの施工は、知識と技術を有したプロでないと性能を十分に発揮できないばかりか、かえって塗装にダメージを与えてしまう危険性もあります。ガラス系コーティングの施工は、コーティング実績が豊富な熟練したプロがいる施工店に依頼しましょう。