普段の洗車でいい?黄砂の時期の洗車方法

偏西風によって運ばれてくる黄砂は、花粉と同様毎年この時期大きく話題になります。黄砂は普通の砂とは違うため、車につくと簡単に落とすことができません。今回は、黄砂の基礎知識や簡単に落とせない理由について触れたうえで、対策や予防方法をご紹介します。

■黄砂の発生源と時期

黄砂の発生源や発生時期は以下の通りです。

①どこから飛んでくるのか
黄砂が発生するのは日本国内ではなく、主に中国などの砂漠地帯で発生する砂嵐が原因です。そこで巻き上げられた砂や鉱物などの粒子が偏西風により、日本までやってくるため、黄砂の被害をもたらします。

②春先に発生する
黄砂は花粉のように年中発生しているわけではありません。黄砂が発生するのは主に3月~5月の春の季節です。黄砂の発生源となる砂漠地帯では、冬になると一帯が高気圧に覆われるため、基本的に強い風が吹きません。しかし、春になると気温が上昇することで、上空で低気圧が発生し、その影響で砂嵐が発生して砂が上空に巻き上げられます。そのため黄砂は春になると日本にやってくるのが一般的です。

■なぜ簡単に落とせない?

黄砂による汚れは以下の理由があるため、簡単には落とせないとされています。

①雨で粘土のようになる
日本にやってくる黄砂の大きさは0.5~5ミクロン程度で、最も小さい場合はタバコの煙(0.2~0.5ミクロン)と同様の大きさです。そのため、普通の砂よりも粒子が細かいので、黄砂が付着した状態で雨が降ると雨と結びつき、粘土のように粘りつくので汚れが落ちにくくなります。

②放置すると剥がれにくくなる
黄砂を放置した場合、雨で濡れることで粘土状になったものが固まります。固まった黄砂は汚れが取れにくくなってしまいます。

③固まると剥がせない?
黄砂は、「石英」や「長石」などの非常に硬い成分で出来ています。こうした成分が微粒子となり、薄く車に張り付くとなかなか剥がすことはできません。また、黄砂は硬い上に角ばった形状です。そのため、黄砂が付着した状態でこすると、紙やすりで車をこすったようになり、車のボディやガラスをキズつけてしまうリスクがあります。

■黄砂の対策と予防

黄砂が付着した際の洗車方法や黄砂の予防方法を解説します。

①こまめに黄砂を洗い流す
黄砂によるダメージを防ぐためには、黄砂が車に付着したままにしないことが大切なので、洗車の頻度を増やすようにしましょう。洗車する際は、初めに車にたっぷりの水をかけて黄砂を洗い流します。その後に洗浄力が高く、大量の泡が出るカーシャンプーを使用し、大きめのスポンジでたっぷりと含んで優しく洗えば、車をキズつけずに洗車できます。力を入れながら洗うと黄砂で車がキズつくため注意が必要です。
なお、洗車する際に黄砂が飛散していると、洗車しても黄砂が付着するため、飛散しないタイミングで洗車しましょう。

②ガラス系コーティングをして黄砂をつきにくくする
黄砂の予防として効果的な方法は、ガラス系コーティングの施工です。ガラス系コーティングは、車のボディ表面をガラスの組成に似た硬い被膜で覆うため、黄砂が付着しにくくなります。そのため、洗車で黄砂が落ちやすくなり、付着していても水洗いだけで簡単に落とすことが可能です。また、コーティング被膜は非常に硬いので、車が黄砂によりキズつくのを予防できます。

日本に飛散する黄砂の量は近年増加しており、被害が拡大しています。春の訪れとともにやってくる黄砂に備えるためにも、事前のガラス系コーティングの施工をオススメします。