車のボディを美しく輝かせるガラス系コーティング。仕上がりを左右し、効果を持続させるのに欠かせないのが、「下地処理」と呼ばれる工程です。下地処理に不備があると、仕上がりの美しさに影響するほか、効果が激減することもあります。今回は、ガラス系コーティングの下地処理についてご紹介します。
下地処理をしないと被膜の性能が落ちる?
車の表面には、細かな汚れや鉄粉、小さな傷などがたくさん付着しています。程度は違うものの納品されたばかりの新車でも汚れなどは付着しています。
下地処理をおこない、目には見えない細かな汚れや小キズなどを取り除くことで、コーティング被膜の性能が持続します。逆に、下地処理をせずにいくら性能の高いコーティングを施工したとしても、キレイに仕上がらず、コーティング被膜の性能もじゅうぶんに発揮できません。場合によっては、キズが目立ったりムラのある仕上がりになり、再施工しなければならないケースになることがあります。
ガラス系コーティングの下地処理に必要な工程
ガラス系コーティングを施工する前におこなう下地処理は、大きくは以下の工程に分けられます。
・ボディのコンディションチェック
車によって、ボディのコンディションや塗装の状態は異なります。車の状態に応じたコーティングを施工するために、念入りにボディをチェックします。ボディの状態はもちろん、塗装の質もチェックして、下地処理の進め方を考えます。また、実際に下地処理を行う前に、ナンバープレートなどの取り外しができるパーツを先に取り外しておきます。
・洗車
表面についた汚れや油分を取り除くために、ボディを丁寧に洗車します。砂ボコリや水アカなど、目に見える汚れはすべて取り除くとともに、ボディに突き刺さった鉄粉は専用のねんどクリーナーで除去したり、洗車だけでは落とせない汚れは専用のクリーナーを使用したりすることで、ボディの上に汚れや鉄粉がないような状況をつくります。また、洗車後は水滴が残らないよう拭き上げるのは当然のこと、パーツの奥に残った水滴もエアーブローなどでしっかりとハジキ飛ばし、施工部分や周辺部分が乾いた状態にします。
・研磨作業
ガラス系コーティングを施工するボディ表面全体をキズひとつない状況にするため、研磨作業を行います。まずは研磨前に樹脂パーツやガラス・エンブレム部分などをしっかりとマスキングします。研磨作業は、ボディ塗装面の状況によって、複数のコンパウンドやバフ、ポリッシャーなどの専用アイテムを使いわけ、目ではわからないレベルのキズも確実に消していく必要があります。そうすることで、コーティング剤がきれいに密着する美しいボディに仕上がります。
・脱脂
磨き残しの再チェックなど、研磨作業までの工程が完了しましたら、ガラス系コーティングを施工する前に、施工箇所全体の油分を取るための脱脂作業を行い、下地処理は完成です。
ガラス系コーティングを美しく仕上げるために
ガラス系コーティングの施工には、上述の下地処理が必ず必要です。下地処理に不備があると効果が半減するばかりか、場合によってはムラのある仕上がりとなり修復が困難な状況にもなるため、下地処理の技術が無い状況でのガラス系コーティングの施工は困難と言えます。最近では、自分でガラス系コーティングを施工する方法もありますが、失敗する可能性が高いため、卓越した技術と経験のあるガラス系コーティングのプロに施工を依頼するのが一番です。
ガラス系コーティングを施工すると、ボディにツヤが出るだけでなく、キズや汚れからボディを守れます。洗車の負担が減るのも大きなメリットです。愛車を美しく輝かせるためにも、キズや汚れのない美しいボディを維持するためにも、プロに依頼してガラス系コーティングを施工しましょう。
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