窓ガラスのコーティングによいのはシリコーン系?それともフッ素系?

雨の日の視界を確保することに有効な、車の窓ガラス用コーティングとして使用されるガラス撥水剤は、主にシリコーン系とフッ素系との2種類です。それぞれの特長を知っておくことで、愛車に適した窓ガラスのコーティングをすることができます。そこで今回は、車の窓ガラスの種類や、2種類のガラス撥水剤の違いなどについてご紹介します。

車の窓ガラスの種類

車の窓ガラスは、フロント(前面)にあるフロントガラスやリアガラスなど、場所によって名称や使用されるガラスの種類が異なります。

・フロントガラス
フロントガラスは、雨風をはじくために湾曲した形をしています。また、強度を確保する目的と万が一割れた際の飛散防止のため、合わせガラスが使用されています。

・サイドガラス(ドアガラス)
運転席や助手席、後部座席の窓ガラスは、万が一ドアが開かなくなった際の脱出口になるため、飛散しない合わせガラスではなく強化ガラスが使用されています。強度が高く、衝撃を受けても簡単には割れませんが、脱出用ハンマーなどを使用すると粉々に割れる仕様です。

・リアガラス
車の後部にあるリアガラスには、サイドガラス同様、強化ガラスが使用されています。車種によっては熱線が入っており、くもりの防止や冬の凍結時の解氷などの役割を果たします。

窓ガラスのコーティングとは?シリコーン系とフッ素系との違い

窓ガラスを撥水コーティングすることで、雨天時にガラスに降り注ぐ雨を走行風ではじき飛ばし視界を向上させたり、水分によるシミを防いだり、霜の除去を楽に行ったりすることができます。ガラス撥水剤は、主にシリコーン系とフッ素系との2種類から選べます。

・シリコーン系
シリコーン系のガラス撥水剤は、撥水性が高く、低速走行からでも雨をはじき飛ばすことができます。また、フッ素系に比べると耐久性は劣りますが、作業も比較的簡単で、除去も容易に行えるので効果が弱まってきても再施工しやすいというメリットがあります。

・フッ素系
フッ素系のガラス撥水剤は、シリコーン系に比べ耐久性が高く、また防汚性や撥油性能に優れています。ワイパーの摩擦などで劣化しやすいフロントガラスでも6カ月以上効果が持続し、サイドガラスやリアガラスでは1年以上の効果が期待できるものもあります。

自分のカーライフに合わせたガラス撥水剤を選ぼう

ガラス撥水剤は撥水性や作業性に優れたシリコーン系と、耐久性や防汚性に優れたフッ素系とに分類されるため、愛車の使用頻度や保管状況、お手入れに掛けられる時間など、自身のカーライフに合わせたものを選ぶようにしましょう。
さらに、手入れを忘れがちなサイドミラーは、ミラー専用の超撥水タイプのコーティング剤を使用して水滴が付かない処理をしておきましょう。雨が降っても後方視界をしっかりと確保できます。

窓ガラスをコーティングしておくことで、雨の日も視界を確保し、安全で快適に運転を楽しむことができます。窓ガラスも大切な愛車の一部。できるだけ長く使用するためにも、ガラス撥水剤も使用してみてはいかがでしょう。