落としにくいピッチ・タール汚れ、鉄粉汚れから愛車を守るには？

車のボディに付着する汚れには、洗車することで簡単に落とせるものもあれば、なかなか落とせない汚れもあります。 洗車で落とせない頑固な汚れには、ボディ側面につきやすい黒色の汚れやボンネットなどに付着しやすい鉄粉汚れなどがあります。ここでは、そんな汚れの正体や除去方法、または汚れからボディを守る方法についてご紹介します。

黒い汚れの正体は？

ドアの下部やサイドステップ部分など、車のボディに付着する黒いシミのような汚れの正体は、「ピッチ」や「タール」と呼ばれる汚れです。ピッチやタール汚れは、炎天下で熱くなったアスファルトや塗装して間もない道路などを走行した際の、タイヤの跳ね上がりによってボディに付着する粘り気のある黒色の油汚れです。非常に頑固な油汚れであるため、カーシャンプーの洗車だけでは落としにくいという特性があります。

鉄粉汚れの原因は？

ボンネットなどを指で軽く撫でたときにザラザラするような、ボディに付着する汚れの正体は、「鉄粉」です。ブレーキダストや空気中に飛散する鉄粉が塗装面に突き刺さったものです。
電車の走行時に車輪や線路がこすれて削れたものであったり、金属を取り扱う工場や現場などから飛来するものや車がブレーキをかけたときに発生するものなど、空気中には目に見えない鉄粉が多く飛散しています。そのため、車を走らせると必ずといってよいほどボディに鉄粉が付着してしまうのです。ボディに付着した鉄粉は、洗車などを行ってもツヤが出なかったり、ワックスやコーティングをかけても拭き取りが重くなり十分な効果が発揮しなかったり、放置しておくと塗装面にダメージを与えたりしてしまいます。

これらの汚れから車を守るには？

上述したように、ボディに付着するピッチ・タールの汚れや鉄粉汚れを放っておくと、洗車だけでは落ちなくなってしまうどころか、塗装にダメージを与えて外観を損ねてしまったり、塗装自体の寿命を縮めてしまったりすることにもつながります。そうならないためにも、タール汚れや鉄粉汚れは放置せずに取り除く必要があるのです。

ピッチ・タール汚れの除去には、成分を分解して落とす専用クリーナーがおすすめです。一方、鉄粉汚れの除去にはねんどクリーナーと呼ばれている、ねんどタイプの鉄粉クリーナーが効果的です。ただし、放置しすぎたことで汚れがひどくなっている場合、セルフで除去しようとするとボディをキズ付けてしまうおそれがあるため、市販タイプのクリーナーでうまく除去できない場合は、プロのコーティングショップなど、専門業者に汚れの除去を依頼するとよいでしょう。

このような頑固な汚れをあらかじめ防ぐには、ガラス系コーティングの施工もおすすめです。ボディを硬い被膜で覆うガラス系コーティングは、タールやピッチなどのしつこい汚れをボディにつきにくくし、また付着したとしても早めの段階で洗車すれば簡単に洗い落とすことができるため、車のボディを美しく保つことができます。鉄粉が付着しても、コーティング被膜の上に付着させ塗装面に付着することを防ぎますので、塗装面にダメージを及ぼす可能性が激減します。

ガラス系コーティングでタールや鉄粉などのしつこい汚れから大切な愛車を守り、外観の美しさを維持しましょう。