雨の日は5倍!?注意しすぎがちょうど良い、雨の日の安全運転

雨の日は、晴天時に比べて事故率が5倍になるともいわれています。それゆえ、雨の日の運転には特に注意が必要です。ここでは、そんな雨の日に起きる事故の主な原因をご紹介するとともに、雨の日に運転する際に覚えておくべき注意事項なども併せてご紹介します。

■雨天時の事故の主な原因

雨天時の事故率が晴天時の5倍になる理由のひとつに、「視界の悪さ」があります。雨の日は雨粒によって視界が悪くなってしまうため、判断力が鈍って事故を起こしやすくなるのです。視界の悪さが原因で、歩行者や自転車を見落としてしまう可能性もあります。日中に比べて視界がさらに悪くなる深夜にもなれば、その事故率は晴天時の約7倍になるといわれています。

また、「路面が滑りやすい」というのも事故を起こしやすい理由のひとつ。雨天時は路面が濡れているため、晴天時に比べて路面が滑りやすくなっています。そのため、晴天時と同じ意識や感覚で運転していると、タイヤがスリップしてしまい思わぬ事故を引き起こしかねないのです。

■最も多いのは、「スリップ」による事故

「視界の悪さ」や「路面の滑りやすさ」など、雨天時は晴天時に比べてさまざまな悪条件が重なり、事故を引き起こしやすくなっています。なお、最も多い事故原因は、「スリップ」による事故です。十分に減速しないままカーブに進入したときや水たまりに進入したとき、さらには車を追い抜こうと加速したときや濡れたマンホールにタイヤが乗ったときなど、雨天時に晴天時と同じ意識で車を運転していると思わぬスリップ事故につながりかねません。

雨が降る日は晴れた日の路面条件とはまったく異なる条件であることをしっかりと認識し、注意して運転する必要があります。

■雨の日の運転で注意すること

晴天時に比べ、事故率が5倍になる雨の日の運転。とはいえ、十分に注意することで事故は未然に防ぐことができます。雨の日に運転する際は、制限速度をしっかりと守り、カーブに差し掛かる手前では十分に減速するよう心がけましょう。

また、雨によって路面だけでなく、ブレーキ装置も濡れてしまう場合があります。そのため、ブレーキの効きが悪くなって制動距離が伸びる傾向があるため、それを認識したうえで車間距離を十分に保ち、早めにブレーキをかけることが大切です。雨の降りはじめは早めにワイパーを作動させて視界を確保したり、運転する前にタイヤのスリップサインが出ていないかをしっかりと確認したりすることで、事故を大幅に防ぐことができます。事前にウィンドウコーティング剤を塗っておくことも雨の日の運転の視界を確保できる有効な手段となりますので、ぜひ検討してください。

 

大切な愛車だけでなく、自身や同乗者、歩行者や他のドライバーを危険にさらしかねない雨天時の運転。人や愛車を大きな事故から守るためには、細心の注意を払って運転することが大切です。