・2005 AUTOBACS SUPER GT Round7
・「SUPER GT in KYUSYU 300km」
・開催日:2005年10月15〜16日
・天候:雨(15日)、晴れ(16日)
・観客数:12,290人(15日)/49,700人(16日)
 
前戦富士ではスタート直後に最後尾に転落も、粘り強く追い上げて4位という好成績を挙げたG'ZOX HASEMI Z。今回の第7戦の舞台となるオートポリスも富士同様に、NAエンジンに有利な高地補正が採用されるため、厳しい戦いが予想されたものの、ハセミモータースポーツは今回の第7戦をにらみ、レースウィークの約2週間前にオートポリスにて事前テストを敢行。スポーツ走行枠でのテストながらも、好タイムをマークするなど、セットアップを含めてチームはかなりの手応えをつかんでおり、今回のレースウィークに際しても、事前テストでのデータを基にしたセットアップをG'ZOX HASEMI Zに施し、前戦の4位を上回る好成績をターゲットに金曜の練習走行に臨むこととなりました。
【公式練習】
金曜午前の公式練習1回目は、セミウエット路面での走行開始となりましたが、徐々にコンディションは回復。今回アタッカーに任命されたエリック・コマス選手主導で精力的に周回を重ねたG'ZOX HASEMI Zは、1分43秒752をマークして3番手と好位置からの発進に。午後の公式練習2回目はウエットコンディションとなってしまいましたが、ここでも前半から中盤過ぎまでをコマス選手がステアリングを握り、後半を金石年弘選手に託す形でセットアップを煮詰めることに成功。1分53秒530で11番手と順位的には良くはなかったものの、事前テストのデータが生きたのか、ドライバーのフィーリングも良く、大きな仕様変更の必要のないまま土曜の公式予選を迎えることとなりました。
【公式予選】
遠く南方海上に停滞していた台風による影響か、午前10時30分からの公式予選1回目はあいにくの雨模様。路面もウエットで、さらに霧がコース上に立ち込めるという最悪のコンディションに。
それでも、GT500の占有時間帯となる午前10時50分となると、各陣営ともに一斉にコースイン。G'ZOX HASEMI Zも、まずは金石選手のドライブでコースインすると、コンディションを確かめるかのようにゆっくりと周回を重ね4周目にいったんピットイン。スピンを喫するマシンが続出する中、再びコースにて3周ほどセッティングを確認すると、セッションは赤旗中断に。再開後、いよいよステアリングがアタッカーを務めるコマス選手に託されます。
中断の間にややコンディションの好転もあり、アタックに入ったコマス選手は、4周目に1分57秒440という好タイムをマークすると、それまで13番手あたりだったポジションを一気に5番手に押し上げます。
その翌周にピットインし、GT300との混走時間となって再び金石選手に交代。金石選手はさらにコンディションが良くなったこともあり、1分57秒025へとタイムアップに成功。さらなるタイムアップへの期待がかかりましたが、なんとセッションは再び赤旗。霧が立ち込め、視界不良のために中断されたセッションは、結局そのまま8分を残して終了となってしまい、G'ZOX HASEMI Zは7番手に着けることとなりました。
このままのポジションでも午後のスーパーラップへの進出を決めていたG'ZOX HASEMI Zでしたが、予選1回目終了後に行なわれた主催者とチーム監督らとの協議の結果、午後の予選2回目を1時間のセッションとし、混走、GT300占有、GT500占有と20分ずつに分けて行い、スーパーラップをやめ、予選1、2回目のタイム結果によって予選順位を決することに急遽変更されることに。
コマス選手のドライブで臨んだ午後2時30分からの公式予選2回目。雨は相変わらず降ったり止んだりしており、路面はウエットコンディションのままですが、わずかに午前中よりは水の量も少なく、コマス選手はゆっくりとタイヤを温めると、2周目に早くも1分54秒856と公式予選1回目のタイムを更新することに成功します。さらにクールダウンラップを挟んでアタックに向かった5周目に1分53秒879としたコマス選手は、さらに翌周に1分53秒855へとタイムアップし、この時点での5番手に着けます。
そしてGT300の走行時間帯となり、いったんG'ZOX HASEMI Zはピットに戻ることとなりましたが、なんとGT300の占有時間開始早々、またしても濃い霧がサーキットに立ち込め、セッションは赤旗に。結局午後4時までコンディションの好転を待ったものの、霧は晴れぬまま。残念ながら主催者はその日の走行を諦め、セッションは打ち切りとなったため、G'ZOX HASEMI Zは5番手と言うグリッドから決勝に臨むこととなりました。「GT500の占有時間帯に走れていたら、もっと上位グリッドが獲得できていたはず」と、コマス選手は無念の表情を見せますが、それでも5番グリッドからならば、上位進出に充分な可能性があり、難コンディションの中にあってハセミモータースポーツはまずまずのポジションを確保することとなりました。
【決勝レース】
明けて日曜の朝。前日までとは打って変わって好天に恵まれたオートポリス。快晴とはいえ肌寒い風が吹く午前9時からのウォームアップでは、久々のドライコンディションとあって、チームでは金曜のドライでのセットアップに変更。これをコマス選手が確認し1分44秒852というまずまずのタイムをマーク。金石選手もセットアップを確認し、G'ZOX HASEMI Zはいよいよ65周の決勝に臨むこととなりました。
午後1時55分にフォーメイションラップがスタート。アウト側の5番グリッドから、コマス選手の乗り込んだG'ZOX HASEMI Zもフォーメイションに元気良く飛び出していきます。
1周のフォーメイションの後、先導していたセーフティーカーがピットに入り、迎えた決勝のスタート。コマス選手の駆るG'ZOX HASEMI Zは、予選4位のTAKATA 童夢 NSXをパスすることに成功しましたが、逆にカルソニック IMPUL Zに先行されてしまい、ポジションキープの5番手のままレース1周目を終えます。
しかし、抜群の仕上がりを見せるG'ZOX HASEMI Zのペースは、カルソニック IMPUL Zのそれを上回っており、いつしか2台はテール・トゥ・ノーズに。そしてついに14周目にカルソニック IMPUL Zをパスし4位に浮上したG'ZOX HASEMI Zは、さらに3位を行くECLIPSE ADVAN スープラに迫り、18周目にこれを攻略。ARTA NSX、モチュールピットワークZに次ぐ3位に躍進します。
コマス選手とG'ZOX HASEMI Zの攻勢はとどまらず、7秒以上あったモチュールピットワークZとのギャップをじりじりと削り取っていくと、周回遅れも絡んで27周目にはテール・トゥ・ノーズ状態に。さらなるオーバーテイクが期待されましたが、ここで翌周にモチュールピットワークZが、一足先にピットイン。これでG'ZOX HASEMI Zは2番手に浮上しました。
トップを行くARTA NSXが30周終了時点でピットインしたため、いったんトップに立ったG'ZOX HASEMI Zでしたが、ハセミモータースポーツでも翌31周目に予定通りのピットインを行い、ドライバーはコマス選手から金石選手に交代。スタッフの作業も迅速に終わり、金石選手が後半を請け負ってコースに出て行きます。
コマス選手からの無線報告を受け、コマス選手と同じソフトタイヤを装着した金石選手は4位でコースに復帰しましたが、こちらもトップと同等の好タイムでの周回を重ね、ピットインを引っ張っていた暫定首位のTAKATA 童夢 NSXがピットに入った37周目には2位に再浮上を果たし、前を行くARTA NSXを追うことに。
しかしながら、大きなタイム差が開いていたことと、終盤になってミッションに不具合が発生したことから、金石選手はペースを落とさざるを得ず、徐々にARTA NSXに後れを取ると、最終ラップには追い上げてきたモチュールピットワークZに最終セクションで先行を許してしまい、結局3番手でのチェッカーフラッグを受けることとなりました。
事前テストの甲斐あって、ほとんどセッティングを修正することなく決勝に臨み、終盤に不具合が発生するまでは終始安定したペースでの周回を重ねたG'ZOX HASEMI Z。マシンはこのところ安定していい状況でレースに臨めているだけに、今回も終盤のペースダウンがなければ、2位ではフィニッシュできたはず。久々のアタッカーを務めたコマス選手と、後半を受け持った金石選手のふたりのドライバーも大きなミスなくベストなドライビングを見せたこともあって、長谷見昌弘監督も「勝つことはできなかったが、それでも非常にチーム全体として満足のいくレースができた」とまずまずの評価を与えるレースとなりました。
次戦はいよいよシリーズ最終戦となる第8戦鈴鹿。今回の3位入賞によって、最終戦ではウエイトハンディが増えることとなりましたが、それでも長谷見監督曰く「鈴鹿でのZは速いと思う。最後の最後でいいレースをお見せしたい」とコメントするなど、今季の集大成として最終戦こそはG'ZOX HASEMI Zの今季初優勝を期待したいところです。
最終戦の鈴鹿でもG'ZOX HASEMI Zにご声援をお願いいたします。
 
長谷見昌弘監督のコメント
金曜の走り出しからマシンのバランスはすごく良かった。雨の予選も最後のGT500占有セッションがあればポールポジションも夢ではなかった。決勝はタイヤ選択とマシンセッティングがずばり当たり、前車をパスし2位に上った。しかしARTA NSXはウチを上回る走りで追いつかなかった。終盤マシントラブルで3位になったが、鈴鹿に向けては良い材料が収穫できたので、次は優勝を狙います。
金石年弘選手のコメント
今回は普通に走れば表彰台はいけると思っていました。前半エリックも頑張ってくれて、僕はポジションキープで狙った通り表彰台が獲得できました。もちろんトップを狙ってプッシュしましたが、今回はちょっと厳しかったです。次は出来る限りポイントを獲る事はもちろん、今シーズンを表彰台で締めくくれるように頑張ります。
エリック・コマス選手のコメント
ウエットでもドライでもトップ3以内に入っていたので、いい週末でした。セットアップはドライもウエットも良かった。今日はドライのレースだったので、ウォームアップ走行の後でセットアップを変更しました。これは良い判断でした。ブレーキングもトラクションも良かったですからね。タイヤの磨耗が特に良かったし、クルマのバランスはパーフェクト。僕もトシヒロもレース全体を通して速いペースをキープしました。スタートドライバーを務めるのは今季は初めてだったのですが、すごく楽しめました。今日の結果は日産にとってすごくよかったと思いますよ。
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