G'ZOXが全日本GT選手権(JGTC)へのチャレンジを始めて、これが2シーズン目。
今年は体制を改めることとなり、新たにハセミモータースポーツとのジョイントで国内随一の人気を誇るシリーズに挑むことになりました。指揮を執るのは往年の名ドライバーにして、名匠として知られる長谷見昌弘監督。ドライバーにはF1の経験もあるベテラン・フランス人ドライバー、エリック・コマス選手と昨年、フォーミュラ・ニッポンで初優勝を飾った新鋭、金石年弘選手が起用されることに。また、マシンは日産がスカイラインGT-Rに替えてGT500クラスに送り込んだ自信作、フェアレディZを使用することとなっています。
ちなみに今年、GT500クラスには4台のフェアレディZが出場しますが、他のクルマが昨年までのカラーリングを踏襲しているのに対し、ハセミモータースポーツのG'ZOX・SSR・ハセミZは完全なブランニューカラーリング。アメリカンフィーリングも感じられる斬新なデザインは、大観衆の視線をも一手に集めていました。
なお、シリーズは全7戦での開催が予定され、開幕戦の舞台は岡山県・TIサーキット英田。かつてF1パシフィックGPも開催された国際公認サーキットで、極めてテクニカルな性格を持つことで知られています。
オフシーズンのテストから好調ぶりが伝えられたフェアレディZ。もちろん、G'ZOX・SSR・ハセミZも例外ではありませんでした。金曜日までの練習走行でも好タイムを連発。セッティングにセッティングを重ねつつ、万全の構えで土曜日からの本番に臨むこととなりました。
好天に恵まれた予選、その1回目はコマス選手からの走行となり、タイムアタックも担当することに。日差しの割には気温が低く、路面温度も低めであったことからコマス選手は、いきなり攻め立てることなく、じっくりタイヤに熱を加えながら周回を重ねていきます。そして、ここが好機というところで1分23秒864をマーク。この段階でレコードタイムを更新しますが、全体のタイムアップも著しく、10番手に留まります。GT300クラスとの混走セッションで、金石選手は基準タイムを難なくクリア。
クルマの状態には不安もないことから、2回目の予選にさらなる飛躍を狙うこととなりました。
気温は2回の予選の頃には、さらに下がりこそしましたが、一層のフレッシュエアが注ぎ込まれたエンジンは活性化されてドライバーのアクセリングに対し、忠実に反応するように。その結果、再びタイムアタックを担当したコマス選手は1分23秒262をマークして、コンマ6秒のタイムアップに成功。このセッションでの6番手につけることとなりました。1回目の結果と合わせた総合順位では8番手となりましたが、決勝レースは300kmの長きに渡って争われることから、このポジションは十分に表彰台が照準位置。より一層の躍進が期待されました。
決勝当日の早朝は、あいにくの雨模様。しかし、それでも観客は絶え間なくサーキットに詰めかけ、最終的には58,500人が観客席を埋め尽くすことになりました。朝いちばんで行われたフリー走行ではG’ZOX・SSR・ハセミZが7番手に。ブリヂストンのレインタイヤとの相性も悪くなく、スタッフたちもまずは一安心といった様子でした。
しかし、その決勝レースを前にして、ひと問題発生します。天候はタイムスケジュールが進むにつれ、回復の兆しを見せていたのですが、スタート直前に雨はやんでしまい、路面をセミウェットというべき状態としていたからです。ウォームアップ走行では、もちろんスリックと溝こそ刻まれているものの晴雨兼用とも言うべきインターミディエイト、両方のタイヤを比較。
長谷見監督を筆頭に、スタッフが検討に検討を重ねた末に、選んだタイヤはインターミディエイト。まだスリックタイヤでは十分性能を発揮できる状態ではないと、判断したがゆえの選択でした。この判断は適中し、スタートを担当したコマス選手は3周のローリングラップの後、グリーンシグナルの点灯と同時にスパートをかけ、間もなく5番手へと浮上。その後も順位をさらに上げ、19周目には2番手に躍り出ることとなりました。が、その頃、思い出したかのように上空から眩いほどの陽が差すようになり、路面状態は急転。そのため、次の周にはピットに戻ってスリックタイヤに交換。コマス選手をコクピットに留めたまま、ピットクルーたちは素早い作業でマシンをコースに送り出すことに。順位を落としたとはいえ、まだまだ挽回可能な7番手につけることとなりました。
その後もコマス選手は安定した走行を重ね、好調さをキープしたことからドライバー交代をぎりぎりまで遅らせ、その結果50周目から3周に渡ってトップをも走行します。その直後に金石選手とチェンジ。レース後半は6番手で折り返すこととなりました。その後、金石選手はモチュールピットワークZと激しいバトルを演じ、いったんはかわされてしまいましたが、レース後にそのモチュールピットワークZはペナルティを科せられ、降着の憂き目に。これにより、再び順位を戻したG’ZOX・SSR・ハセミZの初陣は6位という、まずまずの成果で飾ることとなりました。
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