レポート

マスキング〜下地処理

 
「さあ、これからが本番ですよ。」
ドアやモールの細い隙間に残った僅かな水滴までエアガンで飛ばし終えた明比さんがマスキング作業に入った。
手際よく、しかも驚くほど正確に進められるマスキング作業に感心する岩本氏。
「やはり、そこまで細かな作業が必要ですか?」
尋ねる取材スタッフに明比さんが答える。

「お客様に満足していただける仕上がりを得るには地味な作業こそ大切。
妥協できないんですよ。」


下地処理の山場とも言えるバフがけが始まった。
「これだけは一般の方には不可能だと思いますよ。」
年間数百台の施工をこなす熟練プロの自信がのぞく。場所・形状・塗装コンディションに応じて、数種類のバフとコンパウンドを使い分け、黙々と作業を進める明比さん。
途中、ライトを当てながら塗装の状態を入念にチェックする。声をかけるのがためらわれるほどに真剣な表情だ。
「ここで細かなキズやムラをひとつ残しても、コーティングの仕上がりに響きますから。」
プロ施工の真髄を垣間見た気がした。
バフがけが終わり、塗装状態の最終チェックをする明比さん。
作業前に見られた細かなキズや固着した汚れは完全に消え、すでにコーティングも不要かと思えるほどの素晴らしい輝きを放っている。

これには岩本氏も感動。
「プロの技術ってすごいものですね。さすがにここまでとは思っていませんでした。」
明比さんが静かに微笑んだ。
次を見る